なぜ私たち大人は子ども達にインターネットを使わせるのでしょうか?その答えは「子ども達のより良い成長のため」になるはずです。成長という最優先事項に寄与するからこそ、子どものネット利用に価値が生まれるのです。そして、価値のあるネット利用を習慣化することで、自然と問題やトラブルが減るのです。
 健康の定義に精神的健康と社会的健康があるように、インターネット利用にも精神的価値と社会的価値があります。精神的にも社会的にも価値のある行動が実現できれば、そもそも問題は起こりにくいのです。
 問題予防の為に指導するのではなく、問題になりそうな使い方は、価値の低い使い方と考えるのです。利用時間や使用アプリにばかり注目するのではなく、目的や内容に注目し、評価するのです。子どもにスマホを持たせるか持たせないか考えるときには、そこに子どもの未来が見えるか見えないかと考えることが必要なのです。
 
 こうした指導は、インターネット利用に特化した指導ではないはずです。自分用のスマートフォンを持つには、ある程度の自立と自律が必要です。しかし、これらはスマートフォンを使うために学ぶのではありません。成長過程で身についた自立や自律が、スマートフォン利用に役立つと見るべきです。その為どのように自立を促すかと考えることが指導の要となってくるのです。

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